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雨や風、そして暗い夜をそのまま吸い込んでしまった様なアスファルトについた赤い染みは、そこに何かがあったことをこっそりと告げているかの様に異様な雰囲気を漂わせていた。

拙者はそこに何があったかをしっている。

二月中旬の早朝、工場の入り口、大型トラックの出入りする歩道の上でのことだった。
小さな黒い毛の生えた生きものは、遠目から見ると、腹部が白いことを除いては只の黒い固まりでしかなかった。
当初、その白い部分はタオルだと思っていた。

拙者の乗っている自転車とその黒い固まりの距離が縮まるにつれてその像は鮮明かつ鮮やかになってくる。            ここでようやくその物体が黒い猫死骸であったことがわかった。

漆黒の毛を工場地帯の曇った風で揺らし、濁った黄色い瞳はカッと見開いていた。タオルをかけられていると思われた箇所は白みを帯びた薄桃色の皮膚の裏側が捲れ上がっていただけだった。 その中央からはその皮膚よりも白く、青紫色の細かい血管が薄く透けている小腸が奇麗なカーブを描きながら飛び出ていた。
横を通り過ぎてゆく人々は顔をしかめながら歩く。拙者も同じように顔をしかめた。前の人の歩きタバコに。
通り過ぎた一瞬で猫を観察し、タバコの煙が不快なので前の人を追い越して駅まで向かった。
帰りに同じ場所を通ったが当然そこに猫の姿はなく、猫がいたことを示す赤い染みが広がっているだけであった。前方を犬を連れた人が歩いており、ひそかに犬の反応を見ようと思ったが、自転車で追い越してしまい、見ることができなかった。                      そんな数日前の出来事。
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02/24|日記コメント(8)トラックバック(0)TOP↑
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